2006/12/29
吉田大佑とメイド喫茶 vol.3
☆脳内指令【その6】
行くと決めたら覚悟を決めろ。
グダグダな結果にしないためにも必ずたどり着け。
まずは店だ。
仲間探しと平行しつつ、店探しもやる俺。
っというか何で俺が。
大「あぁ!!充電が!!携帯の充電が!!クソッ!クソッッ!!!
俺はメイド喫茶なんかを探すためにこの携帯を買ったワケじゃねぇ!!!!」
シ「大ちゃんえらいな~ 頼りになるな~」
大「お前も探せよこのチン毛ヘッド!!!オ〇・ヨーコみたいな頭しやがって!!!」
シ「だって俺そんなんよう探せへんもん。」(←俺はこういう関西弁のニュアンスが未だによくわからない)
ちなみに条件。
?時間は今すでに夕方19時。
?やはり本場・秋葉原に行った方がネタとしてのクオリティが高いのだろうが、近場の池袋・新宿で探す。
理由は遠いのはめんどいから。
アキバまで行ってられっか。
?とにかく安く。絶対に俺はコーヒー一杯分しか払わんぞ。
?えっちなおみせはだめです。一応これはミュージシャンのブログです。
そういう事を念頭に置きつつ、携帯でひたすら検索。
しかし、思った以上に店が開いてない。
やはり、基本は喫茶店だからだろうか。早い所は18時に閉まる。
それ以降開いてる店は「メイドバー」「メイドキャバクラ」という体裁になってる所が多い。
池袋・新宿という土地柄のせいだろう。もちろん料金も跳ね上がる。
シ「そこでええやん。何があかんの?」
大「ふざけんじゃねぇ!!俺はキャバクラが大嫌いだっつったじゃねーか!!そんなとこに大事な金を落とすつもりは無い!!!
それにコンセプトは『メイド喫茶』なんだよ。企画のテーマがブレると純度が下がる。せっかく行くのにサムい結果にはしたくないだろ?」
シ「全然。メイドさんと話せたらどこでも♪」
大「……。じゃぁお前のオゴリな。電車代もお前が出せ。」
シ「えぇ?!あかんあかん!
っというか大ちゃん、俺な、
ぶっちゃけあんま金無いねん。」
大「はぁ??!!!!何言ってんだテメェ!!死ね!!
あーーヤメだヤメ!!!この企画ストップ!!!打ち切り!!!」
シ「いや、それはあかんやろ。スーさんも呼んでしもうたし。俺はアカンと思うで、うん」
大「どの口がそんなトチ狂った事言えるんだ!!クソ!!糞!!!
FUCCCCCCK!!!」
シ「なんやねん、そんなに店無いのか?」
大「いや、一店あるにはあるんだが…
詳細がよくわからんのだよ。
でも池袋でこの時間開いてる店がもうここしかないし…」
シ「じゃあそこでええやん。なんや自分、さっきからちっちゃい事気にしすぎ。」
大「いやだから、もし違ったらネタとしてのクオリティが…」
シ「そこを上手く料理するのが自分の腕ちゃうんかい」
大「……。」
なんだかとても正論っぽいことを言われて何も言えなくなる俺。
しかし、
なんでこんな事こいつに説教されにゃならんのだ
とりあえず店、決定。
脳内指令【その6】
結果:成功
※本当はお店のHPなどをUPしてどれだけ「痛い」かを皆様にお伝えしようかと思いましたが、ビビってやめました。ヘタレですまん。知りたい人は直接ウチら3人の誰かに聞いて下さい。マジで寒い店名だから。
☆脳内指令【その7】
時間が無い。早く店に行け。
池袋駅でスーさんと落ち合い、店を目指す。
天気は狂おしいほどに雨。春特有の生暖かい雨。
そんな中、20代後半の男3人がメイド喫茶を目指す。
携帯から見る店の地図がさっぱりわからんので、店の住所を携帯用マップナビサイトに打ち込んで2人をきびきびと先導する俺。そんな俺を見てシュンが一言。
シ「いやぁ~ 大ちゃん 一生懸命やなぁー」
カッチーン
大「てっ… てめぇ!!!誰のためにやってやってると思ってんだ!!!」
鈴「いや、こんな生き生きとした大ちゃんは初めて見た。そんなにメイド喫茶に行きたかったの?」
大「ち、違う!!違うんだスー!!こいつに任せられないから仕方無く…」
シ「いや、スーさん、コイツはいつもね、素直に生きれないんですよ。
不器用なんすよ。俺にはようわかります。」
大「黙れ!黙れ!お前に、お前なんかに俺の何がわかる!!!」
鈴「まぁとりあえず、メイド喫茶に行きたくて仕方が無いというのはわかったよ。」
あんまりだ
いつのまにやら言いだしっぺにされてしまう。シュンの腹黒さに愕然とする。
だがこの後、微妙に迷った時、3人の関係に微妙な変化が訪れる。
大「おかしいな、ここの道はこんな広くないはずだが…」
鈴「いや、これでたぶん合ってんだよ。あそこのファミマがそうじゃね?」
シ「でも方角的におかしいんとちゃいます?これたぶん地図逆さまに見た方がええと思うで。」
なんとここへ来てまさかの連帯感。全員がある目的に向かって心を一つにした瞬間であった。そして。
大「やっぱりこの交差点だよ、間違いない。」
鈴「あの小さい看板は違うかな?」
シ「ちょっと俺見てきますわ。」
小走りに看板に駆け寄ったシュンが
大きく「〇」のサインをしたとき、
男達の歓声が池袋に響いた。
「よっしゃー!!」「YEAHHHH!!!!」
これぞまさに友情・努力・勝利。
現代の無気力な若者達に見せてやりたい。成果を「掴む」という事はこんなに素晴らしいことだと。
まぁ目的がメイド喫茶なので尊敬はされないだろうが。
脳内指令【その7】
結果:成功
☆脳内指令【その8】
覚悟を決めろ。
店を発見し、喜び勇んで店に向かう二人。
だが、実は俺はまだ迷ってた。
ネタとは言え本当にいいのか?
こんなとこに入って、この先オレのROCKに誰が耳を傾けると言うんだ?
死後、シドやカートに対して何て自己紹介すればいいんだ?
残された最後のプライドが俺の中でやっと危機感を持ち出したらしい。
それに加え、看板から放射される禍々しいほど圧倒的な「アキバオーラ」が俺を弱気にさせた。
ココカラサキハ モウモドレナイヨ
いかにもなアニメ画で描かれてる看板のメイド(猫耳付き)の眼にそう言われた気がして背中に嫌な汗を感じる。
全く理解できない価値観。どちらに転んでも負け戦が決定してるプライドの叫び。
そんな事を煩悶しながら看板のメイド(猫耳付き)と睨みあいをしてるとシュンが呼びかけて来る。
シ「何や大ちゃん、もう萌えたんかい!はよ行くで!中にはそんな二次元ちゃう、本物が待ってるで!!」
こいつはマジで何もわかっちゃいねぇ
階段を上がると(店は雑居ビルの2階)、何やらサラリーマン二人組みが店を出るとこだったらしく、入り口が微妙に混んでた。
大「ってか俺最後に入るから。お前ら前に行け。俺の盾になれ。」
鈴「…は?何言ってんの?」
大「いや…なんか店の前まで来てみると…ホントに来ちゃったんだなぁって思って…。」
鈴「あれ?吉田さんビビっちゃった?」
大「うるせぇよ!!いいから前行けよ!!」
みたいな会話をしてると
「じゃぁね、ごちそうさん」
「はい、行ってらっしゃいませご主人様~♪」
ホントに言った
ホントに言ったよ すげぇ ヤバイヤバイマジでヤバイ
ここで吉田、さっきまでわずかながら保ってた冷静さを完全に飛ばす。
大「やっぱ帰る。ねぇ、帰ろう、やっぱり無理、無理だって」
鈴「はぁ?!!何言ってんのアンタ!!!今さら… アホか!!」
大「無理無理、やっぱ無理。俺もうお腹一杯。
帰りたい。
今、心の底から帰りたい。
おい、シュン、聞いてんのか、シュン、シュンってば!!」
シ「あ、3名ですわ~♪」
大「ちょっ!!馬鹿!!おい!!!」
(店内中の女の子が一斉に)
「お帰りなさいませ
ご主人様ー!!!」
ギャァァァァ
!!!!!!
狂ってる!!完全に狂ってる!!
帰りたい!!もう一歩もこの先に進みたくない!!!
「こちらの席へどうぞ♪ご主人様♪」
嫌だ!!嫌だ!!!違う、違うんだ!!
俺はこんなこと言われるようになりたくて上京したんじゃないんだ!!!
クソっ!!!クソッ!!!
なんだこの娘ッ!!!
なんなんだこの娘はぁっ!!!
クソっ!!クソッ!!
畜生!ちきしょう!
メチャクチャ可愛い!!!
脳内指令【その8】
結果:失敗
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